No.40(内陸アジア)  : 

「最初の騎馬民族とは何か? また三大遊牧騎馬帝国とはどういうものか?」    

最初の騎馬民族はスキタイ人であり、騎馬文化とスキタイ文化をもった。三大帝国の
最初はB.C.2世紀に帝国化した匈奴で、冒頓単于の時に漢の高祖に勝利した。2番
目は突厥で、6世紀に帝国化して隋・唐と戦い、遊牧民で初めての文字である突厥
文字を作った。3番目はウイグルで、8世紀に帝国化して唐を圧迫し、突厥文字をも
とにウイグル文字を作り、マニ教を国教とした。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
江上波男の遊牧騎馬民族説を知ることにより、他人事ではない強い関心を持って、
草原や砂漠に活躍した騎馬民族の歴史について学ぼうとしている。

思考・判断:
万里の長城の内側から見てきた騎馬民族や中国との関係の歴史を、逆に彼らの
視線で捉え直してみることにより、複眼的な歴史の見方・考え方を身につけている。

資料活用の技能・表現:
スキタイ人による黄金製美術品の写真を鑑賞したり、騎馬民族初の文字である突
厥文字の資料を見たりすることによって、「野蛮や未開」という中華思想的な騎馬
民族理解から脱却している。

知識・理解:

スキタイ人から匈奴・突厥・ウイグルに到る、騎馬民族史の大きな流れを把握し、
その基本的な知識を身につけている。